人口減少時代。日本は新たな段階に入りました。国際的にも定評のあった日本の社会保障制度が今、崩壊しつつあります。年金・医療・介護・子育て…。日常生活に不安があるなかで、人間は未来を考えることができません。小手先の「修正」に留まることなく、未来を見据えた根本的な制度改定が不可欠です。キーワードは生活と未来。人間らしい生活を維持しつつ、同時に未来に向けた希望を持つという要素を両立させる「答え」を導き出すことが政治の使命です。
その際、当然ながら財源問題を避けることはできません。社会保障をめぐる財源問題に加えて、800兆円を超える国と地方の債務残高、国債発行が毎年続く借金財政の問題に立ち向かうことが不可欠です。まずは、税金の無駄遣いをいかに抑えるか。無駄ではないが、なくてもよい使い道をいかにふさぐか。その上で、「できる限りのことをしても、まだこれだけ足りない」と消費税を含む税制の議論に結論を下すべきでしょう。
税金の有効活用という観点からは、現在の国のかたちを改めることも不可欠です。人は自分の財布に入ったお金を一番大切に使います。国から配られた補助金が必ずしも有効に使われないのは、「自分のお金」でないから。国が巨大な権限と財源を持つ中央集権体制を改め、地域のことは地域で決める地域主権国家へと転換させなければなりません。地域ごとに異なる細かなニーズに対応する柔軟な制度へと改めるのです。
その際、国が担うべき仕事は何でしょうか?現在の世界的な景気低迷への対応を含めたマクロ経済対策、新産業への投資促進、食糧・農業問題の解決、環境問題やエネルギー問題、生きる力を育む教育制度の拡充への対応は、やはり国が大局的、長期的視点で進め続けなければなりません。将来に向かって種をまく。現在を生きる私たちの未来に対する責任でもあります。
よりコンパクトでありながら、温かみを持った国内政治を実現しつつ、一方では、弱肉強食の要素から逃れられない国際社会をより力強く生き抜いていかなければなりません。井の中の蛙にならず、尊大にならず。等身大の日本として振る舞い、世界に参画していく責任を果たし続ける必要性は更に増していきます。誠実に、したたかに、そして現実的に国益を考える、戦略的な外交と安全保障を実現しなければなりません。
自らを自らの意思で制御しようとする自律、それぞれの足りないところを補い合おうとする共助。両者のバランスがこれからの日本に不可欠だと考えます。自律を強調しすぎれば、自分勝手がはびこるギスギスした社会になりかねません。共助を強調しすぎれば、依存関係が強まってそれぞれの潜在能力までも打ち消してしまいます。国を含めたいかなる集団も、その主体は人間です。人間の能力を最大限に生かすことができる、これからの時代に適合した、新しいニッポンの姿を追い求め、正面から行動し続けていきます。
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